制度チャンネル〜ブログ版〜

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医療や介護の複雑な制度を解説します。

別表7と別表8、16特定疾病(しっぺい)と特別管理加算

厚生労働大臣が定める疾病等(別表7)

厚生労働大臣が定める、医療保険による訪問看護が可能な疾病のこと。

通常介護保険が優先される65歳以上の介護保険第1号被保険者、および特定疾病に該当し介護保険適用となった介護保険第2号被保険者であっても、別表7の疾病に該当すると医療保険適用となる。

  1. 末期の悪性腫瘍
  2. 多発性硬化症
  3. 重症筋無力症
  4. スモン
  5. 筋萎縮性側索硬化症
  6. 脊髄小脳変性症
  7. ハンチントン病
  8. 進行性筋ジストロフィー
  9. パーキンソン病関連疾患 ・進行性核上性麻痺 ・大脳皮質基底核変性症パーキンソン病(ホーエン・ヤールの重症度分類がステージ三以上であって生活機能障害度がⅡ度又はⅢ度のものに限る。)
  10. 多系統萎縮症 ・線条体黒質変性症 ・オリーブ橋小脳萎縮症 ・シャイ・ドレーガー症候群
  11. プリオン
  12. 亜急性硬化性全脳炎
  13. ライソゾーム病
  14. 副腎白質ジストロフィー
  15. 脊髄性筋萎縮症
  16. 球脊髄性筋萎縮症
  17. 慢性炎症性脱髄性多発神経炎
  18. 後天性免疫不全症候群
  19. 頸髄損傷
  20. 人工呼吸器を使用している状態

16特定疾病(しっぺい)

40歳以上65歳未満の介護保険第2号被保険者が介護保険を申請できる疾病 通常介護保険を適用できない第2号被保険者の疾病が特定疾病に該当する場合、例外的に介護保険適用となる。

厚生労働大臣が定める疾病等とは別物。

16特定疾病と別表7の注意点

両者の疾病には一部重複しているものがある。このために、特定疾病と別表7疾病を混同してしまう方も少なくない。 訪問看護指示書の疾病名との突き合わせをしっかりと行うことが重要。

これにさらに特定疾患特定疾患治療研究対象疾患、いわゆる難病)がからむとさらにややこしい。

難病=医療保険適用というイメージから、特定疾患医療受給者証や特定医療費受給者証をお持ちであれば医療保険適用と判断してしまうのは間違い。 難病医療費助成制度は現在300疾病以上に拡大しており、当該受給者証をお持ちの場合でも、別表7疾病に該当しない可能性がある。

医療保険適用となるのは、あくまで「別表7疾病に該当する」利用者が対象。

厚生労働大臣が定める状態等(別表8)

  1. 在宅悪性腫瘍患者指導管理若しくは在宅気管切開患者指導管理を受けている状態にある者又は気管カニューレ若しくは留置カテーテルを使用している状態にある者
  2.  ・在宅自己腹膜灌流指導管理 ・在宅血液透析指導管理 ・在宅酸素療法指導管理, ・在宅中心静脈栄養法指導管理 ・在宅成分栄養経管栄養法指導管理 ・在宅自己導尿指導管理, ・在宅人工呼吸指導管理 ・在宅持続陽圧呼吸療法指導管理 ・在宅自己疼痛管理指導管理又は ・在宅肺高血圧症患者指導管理を受けている状態にある者
  3. 人工肛門又は人工膀胱を設置している状態にある者
  4. 真皮を越える褥瘡の状態にある者
  5. 在宅患者訪問点滴注射管理指導料を算定している者

別表8 厚生労働大臣が定める状態等 特別管理加算の対象者は、在宅で悪性腫瘍の鎮痛療法又は化学療法を行っている方や気管切開の管理や気管カニューレもしくは胃ろうや膀胱留置カテーテル等の管理が必要な方、医療的管理が必要な方、人工肛門等や褥瘡や点滴を行っている方をいう。この加算の対象者で医療保険訪問看護を利用する方は週4日以上かつ1日2〜3回の難病等複数回訪問看護を利用することができる。

可能なこと

◯別表7・8共通

◯別表7

◯別表8

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